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【参加レポート】CONTENTS NAGOYA 2025で "コンテンツマーケティングの未来" をディグってきた!

2025/07/02
【参加レポート】CONTENTS NAGOYA 2025で

「コンテンツマーケティング」という名のジャングルから、こんにちは。

ヨリミルライターの大前です。

デジタルマーケティングを提供する者として、最新トレンドをウォッチしていますが、今回は2025年6月28日(土曜日)開催の「CONTENTS NAGOYA 2025」を体感してきましたので、速報レポートします!

1.  CONTENTS NAGOYA 2025とは?

「コンテンツ」をテーマに掲げて、コンテンツを作る・コンテンツを管理する・コンテンツを届けるという3つの視点で展開。多くのクリエイターや企業が集まり交流し、学び合う場を提供するイベントです。 さっそく、会場へ。

CONTENTS NAGOYA 2025名古屋の会場の様子

写真は、「CONTENTS NAGOYA 2025」の会場内の様子

名古屋駅を降り、会場へと続く地下道を進むと、名古屋国際センタービル内へ到着。

CONTENTS NAGOYA 2025会場の様子

写真は、会場に入るやいなや、すでに活気あふれた空間のブースの様子

お子さま連れのファミリーも参加など客層は幅広く、コンテンツマーケ界の未来は安心だと感じました。名古屋ホント熱い!すでにCMS(※)界隈のメジャー級の顔ぶれで...テンション爆上がりです。

※CMSとは? コンテンツ管理システム(Contents Management Systemの略)

2.  私が潜入した3つのセッションを紹介

私が参加したセミナーはどれもが面白く、ワクワクする内容でした!

タイムテーブル

▶︎10:40-11:30 

「データってこんなに面白い! GA4とClarityでわかるユーザーの気持ち」(森野 誠之さん運営堂)

ざっくり所感:GA4×Clarityの"二刀流"でユーザ行動を丸裸に! この二刀流をClaudeに吸い込ませて、分析に挫折しがちな私でも「高速で解決できそう」と鳥肌モノです。

▶︎15:10-16:00 

「裁判資料と特許情報で明らかになった Google 検索アルゴリズムの秘密」(住 太陽さん)

ざっくり所感:2024 年の米裁判所資料&特許文献から判明した"裏側"を徹底解説。クリックデータ/Site Authority/NavBoost──聞けば聞くほど「質の高い体験が最強のSEO」だと再確認。

▶︎16:50-17:40

「SaaS型なのに自由度の高い本格CMSでサイト構築と運用のコスパ&タイパUP! MovableType.net の便利機能とユーザー事例」(早瀬 将一さん/シックス・アパート、佐藤 新一さん/荒川印刷)

ざっくり所感:"ノーコードCMS"の枠を超え、ブロックエディタやステージングまでがSaaSで完結。ワークフローがガチで使えるので「社内政治で公開が止まる問題」もクリア...と聞いて、思わず社内Slackにメンションしました。

(参考サイト)contents.nagoya

では、セッションをひとつずつ紐解いていきます!


★10:40〜「データってこんなに面白い! GA4とClarityでわかるユーザーの気持ち」

まずはじめに参加したのは、運営堂代表 森野誠之さん」のセッション。

 GA4とClarityでわかるユーザーの気持ち

森野さんは、Googleアナリティクスなどのアクセス解析を活用したサイト改善支援を中心に、Web制作会社と提携し分析から制作まで一貫してのサービスを行っておられるのだそう。

名古屋を拠点に、徳島でも活動するアクセス解析の達人・運営堂代表 森野誠之さんが登壇した本を軸にしたセミナーで、テーマは「GA4(Google Analytics 4)と Microsoft Clarity を "データ貯蔵庫" と割り切り、分析と施策立案はAI に任せる」という、まさに"令和版・解析術" でした。

メモ:GA4 は「外側」、Clarity は「内側」と割り切る

森野さんがさらっと口にした「GA4 はサイトの外側、Clarity は内側を担う。ここを割り切れば分析はぐっとラクになる」というフレーズが印象に残りました。

(感想)
聞いた瞬間「なるほど、わかりやすい!」と膝を打ちました。
集客の導線とオンサイト行動を一気に追いかけようとすると、指標がごちゃつきがちですが、ツールに"役割分担"をさせることで視点がスッと整理できる。まさに発想の整理術でした!

メモ:"まずはコンテンツ" の理由――AI にペルソナを作らせる

  1. GA4 で
    • 「ユーザー属性概要」
    • 「テクノロジー概要」
      の 2 レポートを CSV エクスポート
  2. Search Console から主要クエリも CSV で取得
  3. ファイル3つを Claude(または GPT-4o 等)へ投げ、「3 つのデータからペルソナを生成して」と指示

(感想)
たったこれだけで、"それっぽい"人物像が完成し、AI はペルソナにあったコンテンツ案まで提案してくれます。中小企業サイトが陥りがちな「ネタ切れ→更新停滞」を、データ駆動で解決できるのが最大のメリット。

メモ:入口ページを AI で一括スコアリング

「UA の荷重並び替えが恋しい...」──そんな声に応える裏ワザをご紹介。GA4 の生データを AI に渡すだけで、ランディングページの勝敗が秒速で判明します。

(感想)
フローが秀逸でした。この裏技は、実践レベルで使えそう。

メモClarity ヒートマップ × AI 分析の黄金パターン

ヒートマップの"赤いシミ"を見て、雰囲気だけを感じ取っている時代は終わりました。 解析→施策決定までが一気に 10 倍速。備忘録がてら、核心フローをメモしておきます。

  1. クリック/スクロール/アテンションのヒートマップ画像+CSV を AI に学習させる。
  2. 「パターンを解釈し、改善施策を列挙して」と頼むだけで
    • 停止箇所に CTA 追加
    • 長文は目次・画像でブレイク
    • SNS シェアが多いボタンは強調
      ......と 実装優先度付き TODO リストが返ってくる。さらに、セッション録画 CSV を渡せば、離脱ポイントを踏まえた導線提案まで自動で出力。

メモワークフローを AI に「手順書化」させる

チャットが長くなったら最後に以下プロットを出します。

「今回のやり取りを 1 枚の手順書に要約して」

と伝えると、新人でも追従できるチェックリストが完成。以降は URL・期間・PV などのパラメータを渡すだけで、"AI アナリスト" が毎回同じ品質でレポートを返してくれます。

さて、ここで印象的だった森野さんの名言を引用します。

「Claudeは真面目な子」 

いくつかのAIエージェントについて感想を述べてました。 様々な特徴をとらえ必要に応じてツールを変化させるんだな~(ふむふむ)

私の気づき

  • データ分析=時間かかる&面倒 という先入観が、ガラガラと崩壊。
  • ペルソナ議論で煮詰つまる時代はもう終了。
    そんな事より、改善施策から発信内容まで高速対応!

ちょっとほっこり、ブレイクタイム(╹◡╹)

CONTENTS NAGOYA 2025でコメダでランチ

写真は、ほっこりタイムの様子です

名古屋と言えばもちろんコメダ珈琲さま。ここでPCも充電させていただき、午後に向けて準備完了✨


★15:10〜「裁判資料と特許情報で明らかになった Google 検索アルゴリズムの秘密」住 太陽さん

2つ目参加のセッションは、SEOコンサルタント住 太陽さんのセミナーです。

CONTENTS NAGOYA 2025登壇SEOコンサルタント。住 太陽さん

写真は、SEOコンサルタントの住 太陽さん。会場はほぼ満席。参加者の興味関心の高さがうかがえる

中小零細企業のためのオンラインSEOコンサルティングサービス「 コンサルホーダイ」を実施され、26年近くもの間SEOについて知見を深めてこられた方です。

(参考サイト)コンサルホーダイ - 定額制SEOコンサルティング | ボーディー SEO

セミナー冒頭に「ブログを書いてください!」と登壇者住さんからお願いがあり驚きましたが、こういったSEOの根本思想は、とても寛容なのだな~とほんわり感じました。笑

さて、本題ですが、Google 検索アルゴリズムって、"よくわからないもの"というのが常態化している中、2024 年に米裁判所資料&特許文献から判明した「裏側」についてわかりやすく徹底解説。さらに、 いくつかの裁判所資料&特許文献からの文言や発言について拾い出し、ぐいぐい深堀りした説明がありました。ん~、引き込まれます。

では、Google検索を賢く育てているのは一体だれなのか...

過去のユーザーの検索にまつわる行動履歴で検索ユーザーは利益を得て、さらに自分自身も検索にまつわる行動によって未来のユーザーへ貢献する。
この行動こそが、我々の手により、現在のGoogle検索を賢く育てているのだとのこと。

「Googleは1ヶ月50兆回の検索行動を巡回して、ますます賢くなっている!」
そう鑑みると、Googleの検索行動が世の中を回しているという事に、あらためて気付かされたのでした。

CONTENTS NAGOYA 2025 Google検索に関するセミナー

写真は、"指名検索が重要"であると繰り返し語る、住さんの姿

メモ:とにかく「指名検索」が重要

ユーザーがブランド名やサイト名を直接入力して検索する行動を、指名検索と言いますが、2023年のアップデート以来、被リンクが多いのに指名検索が無い場合において、大きく順位が下落する現象が発生しているのだとか。

つまり「指名検索が少ない」ということは「一次体験や著者情報が薄い」「広告/アフィリエイトが多い」など、ユーザーの需要や信頼を裏づけるシグナルが乏しい点が要因にあるのだそう。

(感想)
今後のSEOでは「覚えられる・話題にされる・選ばれる」ことが、何よりも重要な時代に突入したといえるでしょう。

最後に、参加者からの激アツ質問コーナーが!

「これからのLLMO(Large Language Model Optimization)を想定したコンテンツマーケティングに関してどうお考えですか?」など、参加者からの問いが上がりました。

住さんの回答では、以下の言葉を明言されたうえで、

AI検索が増えてくると検索結果を確認するだけで、サイトへリンクしなくてもいい時代になる。

また、業種によって、今後は力を加えるところが変化していくだろう。
「業種名+地名」など、その会社を探すためのキーワードをとりにいく、または注力しにいく「指名検索」施策を強化する傾向になると強調されていました。

たとえば、飲食店などはユーザー体験を重要視して、今後はGoogle Mapの口コミを書いてもらうことが重要な情報になるとのこと。質の高い体験が、最強のSEOなんだと改めて感じました。

◎ 私の気づき

  • やっぱり今日もGoogle検索を育てている。メビウスの輪からは抜け出せないのである
  • 指名検索されるためには、愛されなければならない
  • 「質の高い体験シェア」や「気持ちの拡散」が未来のコンテンツマーケティングのカギ

★16:40〜「SaaS型なのに自由度の高い本格CMSでサイト構築と運用のコスパ&タイパUP! MovableType.net の便利機能とユーザー事例」(早瀬 将一さん/シックス・アパート、佐藤 新一さん/荒川印刷)

3つ目のセッションは、シックス・アパート株式会社のCMS製品最前線を、ディグダグ!

「え、ぷよぷよ国体予選」って‥?!
のっけからパワーワードが炸裂して、早瀬さんの経歴が気になる!笑


CONTENTS NAGOYA 2025 早瀬 将一さん/シックス・アパート

写真は、機能について説明する早瀬さん

さて、気を取り直して、CMSの中身について機能説明がありました。
なんでもできそうで、機能抜群!充実してますね~

これまで個人事業主や、小規模な組織に対応させるイメージがありましたが、近年の開発でさらに使い心地がアップ!

大規模な組織からご要望をよくいただく「セキュリティー強化ができるIP制限」や「ワークフロー機能」「IR情報の公開に便利な機能」などを備え、今後はより守備範囲の広いCMSへと進化していくようです。

過去の案件では、某大学のサイトを構築した際にブログの複製機能を活用して、サークルのコンテンツをたくさん用意したと、早瀬さんから話がありました。

これは確かに、便利そうな機能ですね。(いいかも〜!)

次に、荒川印刷の佐藤新一さんへバトンタッチ。

CONTENTS NAGOYA 2025 佐藤 新一さん/荒川印刷

写真は、荒川印刷の佐藤新一さん

クライアントワークにおける、Mobabletypeのソフトウェア版、クラウド版、Movabletype.netの利用ケースについて、佐藤さんのご経験からお話いただきました。

やはりコミュニティーはアツい!
仙台や鹿児島などの地方都市でも「MovableTypeファン」が自身で"集いの場"を続々、立ち上げている

ファン同士の横のつながりが生まれて、新規導入の相談やアップセルが自然と舞い込む「じわ伸びエコシステム」が成長中。全国に点在する"MTの灯"が線となり、つながろうとしているのだそう。

 ファン同士が自発的に語り合うことで、情報が爆速で拡散し、導入のハードルを一気に下げている状況に。 その結果、継続課金もアップセルも自然発生するので、やはりコミュニティーマーケティングは時代の流れに関係なく、最強の販促エンジンなのだと腹落ちしました。

CONTENTS NAGOYA 2025 MT コミュニティー

◎私の気づき

  • 小規模サイトから大規模サイトまで幅広い守備範囲と、カスタマイズ余地が広くて衝撃
  • やっぱりコミュニティーマーケティングは、最強の販促エンジン

以上、午前中からスタートして、発見ありまくりの一日でした。あ~充実✨

3.  未来のコンテンツマーケティング(まとめ3選)

今日の気づきを披露しつつ、最後に締めくくりたいと思います。

─ 様々な「高速化」「進化中」コンテンツ発信のキーワード

  • 数字を"見る"から"会話する"へ
    Clarityのリプレイ×GA4指標でユーザーの感情が透けて見える
  • CMSは"箱"じゃない、"加速装置"
    ノーコードで時短しつつ、APIでフル改造できる時代へ

  • 最強コンボは「データドリブン × 可変CMS」
    今日の学びを、自プロジェクトに即インストールせねば!

来年のCONTENTS NAGOYAでは、もはや「CMS」の三文字が "死語" になっているかもしれない。...その未来を確認しに、また現地で会いましょう!

おまけ:お土産は熱田名物「きよめ餅」

CONTENTS NAGOYA 2025 マイお土産

写真は、熱田名物「きよめ餅」です。ふわふわの餅皮の下には、あんこがどっさり。うまい〜

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大前 司

この記事を書いた人

大前 司

デジタルマーケティングのお仕事をするにあたって、窮屈に感じる事が増えクライアントからの期待値もワクワクするような事は期待されず、コンバージョンレートを1ポイントでも2ポイントでも上げるようなそんな期待を求められる事が増えています。 この業界に従事するうえで、数年前までは、ビジネスを大きく変えるデジタルマーケティングの技術にクライアントも胸を躍らせ、支援する側も目を輝かせながら、提案書を作っていた景色がありました。 今はそうなっていないという事ではないですが、AI技術の一般普及、ノーコード技術などの便利な技術が増加している一方で、デジタルマーケティングに関わる人たちが、少し委縮し、未来に対してワクワクしない状況が少しずつ蔓延していっているように感じています。 デジタルマーケティングの業界が少しでもワクワクするような情報や、体験を少しずつでも、紹介していきたいと思います。

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