営業活動とマーケティング活動ってどっちが重要ですか?
はじめに
ヨリミルライターの須賀です。
「営業からすると、マーケティングって方法論と机上の空論に見える。それって本当に意味ありますか?」
こんな声をいろんなところで耳にしますが、今回はこれについて解説しようと思います。
実は、最近面白いことがあったんです。
先日、「営業とマーケティングってどっちが重要なんですか?」ってAIに聞いてみたんですよ。すると、意外な答えが返ってきました。
「どちらも人間にしかできない固有の価値があります」
って。なるほど、これは興味深い視点です。確かに両方とも、データや論理だけでは解決できない『人間らしい』部分が重要かもしれないなと。
これを聞いて、改めて自分の経験を振り返ってみたんです。
私は新卒で入った東証一部上場のIT総合商社で、ゴリゴリの営業至上主義の環境で営業をやってまして、その後マーケティング側に移った経験があります。
そして両方やってみて分かったのは、AIがどんなに進化しても、営業にもマーケティングにも「人間にしかできない部分」が確実にあるということ。今日はその話をしてみたいと思います。
営業視点:人間にしかできない価値って何?
感情知能(EQ)の重要性
最近調べてみて驚いたのですが、「信頼関係を構築できた営業は成約率が67%高い」というデータがあるんですね。これって、まさに人間の感情知能(EQ)の話なんです。
実際、自分の成約率が8割以上になったのも、この「共感力」を意識し始めてからなんです。相手の言葉じゃなくて、その奥にある「本当に困ってること」を察知する。これって、AIにはまだできないんですよね。
B2B意思決定の複雑さ
これ、めちゃくちゃ分かるんですが、弊社のクライアント様のケースでも一つの案件で話す相手が、IT部門の人、経理の人、実際に使う現場の人、最終決裁者の役員...と5、6人は当たり前。しかもみんな見てるポイントが全然違うんです。例えば...
この複雑な人間関係と利害関係を調整するのは、やっぱり人間じゃないと無理ですよね。AIは論理的な最適解は出せても、「政治的な配慮」や「感情的な納得」「共感性」は作れない。何を目的にするかという部分は「想い」も深くかかわってくる部分でもあります。
創造的な問題解決
営業って、実は「翻訳者」なんですよね。お客さまの「なんとなくこういうのが欲しい」を、うちの商品・サービスで「こうやったら実現できますよ」に変換する。この変換作業には、めちゃくちゃ創造性が必要で...
例えば、既存の商品3つを組み合わせて、そのお客さまだけの特別なソリューションを作り出すとか、こういう部分にお客さまに刺さるインサイトがあるのではないかという顧客体験の深掘りなど。これって、データベースにない「新しい価値」を創造する仕事なんです。
マーケティング視点:AIでは補えない人間の部分
マーケティング側に移ってから気づいたんですが、データ分析やターゲティングはAIが得意でも、「ブランドの感情的価値」を作るのは人間にしかできないんですよね。
例えば、同じ機能のソフトウェアでも、「安心感」や「先進性」「親しみやすさ」といった感情的な価値をどう演出するかは、人間の感性と創造性が必要です。
AIは「このキーワードで検索される確率が高い」とか「このデザインのクリック率が良い」といったことは教えてくれるけど、「なぜ人はそれに心を動かされるのか」の本質は理解できないんです。
戦略的思考と文脈理解
マーケティングオートメーション(MA)を導入した企業をいくつか見てきましたが、導入によって効率が上がるケースもあれば、思うように成果が出ないケースもありました。
うまくいっているケースには、しっかりとした戦略設計がなされています。
「どのタイミングで、どんなメッセージを、なぜ送るのか」といった設計が明確で、その上で、感情に寄り添ったコミュニケーションも丁寧に考えられているのです。
こうした"感情"の部分は、やはり人間のほうが得意とする領域だと感じています。
「MAがどんなに進化しても、絶対に補うことのできない
『人間』にしかできない大切な部分がある。
この『人間』の部分こそが、AIがどんなに進歩してもなくならない価値」
顧客インサイトの発見
データ分析で「30代男性がこの商品をよく買う」は分かっても、「なぜ彼らがその商品に魅力を感じるのか」「どんな生活シーンで使いたいと思うのか」といった深層心理は、人間が直接話を聞いて、共感して、初めて理解できるものですよね。
この「なぜ?」の部分を理解できるかどうかで、マーケティング施策の質が全然変わってくるんです。
なぜ営業とマーケティングの連携が必要なのか
現場で感じた「分離感」の問題
最近、色んな企業を見てて感じるのは、多くの会社さんが「人手不足」と「営業・マーケティングの分離感」に悩んでることなんです。
営業は「マーケが取ってくる問い合わせの質が悪い」と言い、マーケは「営業がちゃんとフォローしてくれない」と言う。でもこれって、どっちが悪いわけでもないんですよね。
よくある問題:マーケティングで訴求している内容と、営業の話に乖離が出ると、お客さまには「疑問」や「求めてることを把握されてない」という感覚を与えてしまう。
AIとの協働で見えた解決策
面白いことに、AI活用が進むことで逆に「人間同士の連携」の重要性が見えてきたんです。
つまり、AIにできることはAIに任せて、人間は人間にしかできない「価値創造」に集中する。そのためには、営業とマーケティングが情報を共有し、一緒に顧客価値を考える必要があるんです。
これからの営業とマーケティング
進化する役割
結局、「営業 vs マーケティング」じゃなくて、「AI × 人間の営業 + AI × 人間のマーケティング」で、顧客価値を最大化することが重要なんだと思います。
実践的な連携方法
実際にうまくいってる企業を見てると、以下のような取り組みをしているようです。
①共通KPI設定:「商談化率」「パイプライン価値」など、両部門で共有する指標を設定
②定期的な情報共有会:営業の現場の声をマーケに、マーケの分析結果を営業に
③統合プラットフォーム:CRM・SFA・MAを連携させて、顧客情報をリアルタイム共有
まとめ:今必要なこと
AIに「営業とマーケティングってどっちが重要?」って聞いたら、「どっちも人間にしかできない価値がある」って答えが返ってきた。これって、すごく的確だと思うんです。
現代企業が直面している課題は「営業 vs マーケティング」ではなく、「人手不足」と「部門間の分離感」。
この解決には、相互理解が必要
みなさんの会社ではいかがですか?
もし似たような課題を感じてらっしゃるなら、ぜひ一度、営業とマーケティングで「お客さまにとって本当に価値のあることって何だろう?」を一緒に考えてみてください。きっと新しい発見があると思います。
◎筆者について
IT企業での営業経験3年、現在マーケティング従事。直近提案成約率8割以上。営業・マーケティング両方の現場経験を持つ実践者として、企業の売上向上と組織最適化を支援している。
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