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【重要】Microsoft ClarityのCookie同意要件の変更 - サイト運営者が知っておくべきこと

2025/09/02
【重要】Microsoft ClarityのCookie同意要件の変更 - サイト運営者が知っておくべきこと

はじめに

こんにちは。ヨリミルライターの須賀です。

ちょうど先週Microsoftからメールが来ましたね。
2025年10月31日より、Microsoft Clarityでクッキー同意要件の強制適用が開始されるようです。
この変更について多くの日本のサイト運営者から「対応が必要なのか?」「日本のサイトにも影響があるのか?」といった質問をいただいたので記事にしようと思います。

この記事のように、あれ?対応はどうしたら良いのだろうと悩まれる方向けの簡単なご紹介です。(なので、説明ベースになります。テキストばかりで読みにくいかもしれませんがご了承ください)

本記事では、公式ドキュメントに基づいて、この変更の詳細と日本のサイト運営者への実際の影響について詳しく解説します。


Cookie同意におけるClarityの変更点の概要として

対象地域

Microsoft ClarityがCookie同意を強制するのは、以下の地域からのアクセスのみです!

  • EEA(欧州経済領域): EU27カ国+アイスランド、リヒテンシュタイン、ノルウェー
  • イギリス
  • スイス

そのため、該当地域のユーザーに対して情報展開しているサービスのWebサイトは対応する必要があります。が、そこ以外の地域に関しては従来通りに取得できます。

参照元:https://learn.microsoft.com/en-us/clarity/setup-and-installation/consent-mode

実施日

2025年10月31日から段階的に強制開始

参照元:https://learn.microsoft.com/en-us/clarity/setup-and-installation/consent-mode


日本のWebサイトへの影響は?

結論:基本的に影響なし

当記事を見ている多くの方は、日本国内ユーザーなどのWebサイトを運営されてる方が比較的多いと思いますので、先ずはこちらから。

Microsoft公式FAQ より:

"If no users visit your site from the EEA, UK, or Switzerland, there is no impact on your Clarity experience and no need to send an explicit consent signal."

つまり、EEA・UK・スイスからの訪問者がいない場合、Clarityエクスペリエンスに影響はなく、明示的な同意シグナルの送信も不要です。
ですが、グローバルサイトなどを扱ってらっしゃる会社さんも少なくないですし(弊社のお客さまも多いですね...)、そういう意味では影響があるという方向けにもきちんと整理をしたいと思います。

影響を受けるケース・受けないケース

 対応不要

  • 完全に日本国内のみのアクセス
  • 地域限定のローカルビジネス
  • 日本語のみで海外アクセスがほぼないサイト

⚠️ 対応必要

  • 国際的なビジネスサイト
  • 観光関連サイト
  • 多言語対応サイト
  • EEA・UK・スイスからの訪問者がいるサイト

対応が必要な場合の設定方法

Step 1: アクセス状況の確認

Google AnalyticsやClarityダッシュボードで、EEA・UK・スイスからのアクセスがあるかチェック

対象地域からのアクセスには自動的にConsent Modeが有効化されます

Step 3: 同意シグナルの実装

以下のいずれかの方法を選択:

// ユーザーが同意した場合
window.clarity('consentv2', {
    ad_Storage: "granted",
    analytics_Storage: "granted"
});

// ユーザーが拒否した場合
window.clarity('consentv2', {
    ad_Storage: "denied",
    analytics_Storage: "denied"
});
  • CookieYes: 完全対応済み
  • Cookiebot: 開発中(近日対応予定)
  • OneTrust: 開発中(近日対応予定)

9月中旬に統合サポート予定(既にGCM利用中の場合は追加設定不要)


実践的なアドバイス

サイトタイプ別の推奨アクション

完全国内向けサイト

  1. アクセス解析で対象地域からのアクセスを確認
  2. 現在アクセスがなくても、将来的な国際展開を考慮
  3. 予防的な実装を検討

国際的なサイト

  1. 即座に対応準備を開始
  2. 対象地域からの少量アクセスでも必ず対応
  3. 2025年10月31日までに実装完了

越境EC・観光関連

  1. 高確率で対象地域からのアクセスあり
  2. 早期の対応実装を強く推奨
  3. 売上への影響を避けるため優先対応

⚠️ よくある誤解

誤解1: 「日本のサイトでも全て対応が必要」

正解: 対象地域からのアクセスがない場合は対応不要

誤解2: 「設定しないと日本のデータも見れなくなる」

正解: 日本などの非対象地域のデータは影響を受けません

誤解3: 「複雑な技術的対応が必要」

対応はした方がいい。APIの実装は比較的簡単で、多くのCMPが自動対応


 まとめ

  1. 影響範囲は限定的: EEA・UK・スイスからのアクセスのみが対象
  2. 日本国内サイトの多くは対応不要: 完全に国内向けの場合は影響なし
  3. 国際的なサイトは要対応: 対象地域からのアクセスがある場合は必須
  4. 実装は比較的簡単: 複数の方法から選択可能
  5. 予防的対応を推奨: 将来の展開を考慮した早期実装

と、まぁ書いてますが。Clarityをしっかり活用されている方は、この辺りを探すと割と出てきますね!

 困ったときは

設定に関する質問やサポートが必要な場合:

参考リソース

最終更新: 2025年9月1日
情報元: Microsoft Learn 公式ドキュメント

※この記事は2025年9月1日時点でのMicrosoftが出している公式ドキュメントを参照しております。以降にサービスなどの変更などがあった場合は上記内容との差異が生じる可能性もございますので、実施などに関しては必ずMicrosoft Clarityの公式情報をご確認頂きご対応検討ください。

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須賀 剛史

この記事を書いた人

須賀 剛史

デジタルマーケティング事業本部/ストラテジックマーケティング部/シニアマネージャー

クライアントワークを軸に、お客様のデジタルマーケティング全般をサポート。さらに、ヨリミルのサービス設計・構築にも注力しています。

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