いいねが伸びない...その原因"味付け不足"かも? スパイスを効かせるInstagram運用
SNS運用とスパイスカレーは同じかもしれない
エスニック料理好きが語るSNS運用。ヨリミルライター、Hです。
「職場でSNS運用担当になったけれど何に気をつければいいの?」
なんとなく発信している。でもうまく投稿ができていないということはありませんか。
今回はSNSの中でも、Instagram投稿に焦点を当ててご紹介します。
さて、私ですが・・・facebook・Instagram・X(旧Twitter)は、前職にて店舗やブランド運営者としてSNS運用を経験。現職ではディレクターとしてクライアントから運用を受注。前3つのSNSのほか、Youtube・LINE公式アカウントなどの企画運用に携わってきました。前職から含めて仕事としてSNSと共に歩んできたのは8年ほどです。
またプライベートではエスニックな味付けが大好きで、家でもよくスパイスカレーを作ります。スパイス好きが高じて、ディレクター業と並行してスパイス料理屋さんで一時期ホールもこなしていたほどの食いしん坊です。そうする中、いろんなスパイスを組み合わせて作るカレーのレシピはSNS運用にも似ているところがあるのでは?と気づき、私の経験と発見を自分なりに解釈してまとめてみました。投稿担当初心者の方へ、お役に立てたらうれしいです。
Instagram運用"塩だけ"で勝負してない?
私自身もInstagramを運用している中で抱えるジレンマが、投稿しているのに伸びない「いいね」と「フォロワー数」です。
ここで、店舗スタッフとして運営していた8年前のことをお話しします。当時は、接客の合間に時間を割いて毎日投稿していましたが、その尽力に似合わない反応にヤキモキしながら向き合っていました。私にとってのSNSルールは「タイムライン投稿でスピード重視」「投稿数は絶対確保」というのがまず頭にありましたが、クオリティよりも投稿数を優先してしまったがために、やってしまった失敗談があります。
毎日の投稿内容を考えるのがどんどん面倒になり、思いついたのが定型文です。ある程度のフォーマットを作って、写真も店頭・商品何枚ずつ、みたいなルールを決めました。こうすると、毎回構成から考えなくて楽だし、投稿数は稼げるし、われながら良いアイデア!と思ったのですが、それは味付けを"塩だけ"にした、塩だけカレーを作ってしまったのでした...。
たとえば、ご自身のアカウントはこんな投稿になっていませんか?
- 商品写真+価格だけ
- イベント告知だけ
- キレイな風景写真だけ
情報はあるけど"味や香り"がしない=感情を動かす要素が不足=塩だけカレーの誕生 なのです。
Instagramの位置付けと特徴
では、各種どのような強みや弱みがあるのでしょうか?はじめに、SNSそれぞれの特徴を理解しておく事が大切です。
出典:国内のSNSユーザー数のほか、2025年6月27日発表 総務省「令和6年度 情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査」を元に更新した利用者数グラフ、各媒体が公表している世界のユーザー数を紹介したSNSマーケティング株式会社コムニコ作成の資料を引用。
代表的なSNSの特徴をまとめると
- Twitter(X):「拡散性」「速報性」が高い
- Facebook:「既存のつながり」「コミュニティ」に強い
- TikTok:「短尺動画での拡散性」が高い
- Instagram:「ブランドの世界観づくり」「検索・購買導線」に強い
今回取り上げているInstagramの特徴は
①ビジュアル特化型のSNS|写真・動画がメインで、視覚的な印象で興味を引くのが得意。
②発見性が高い|「ハッシュタグ検索」や「発見タブ」で、フォロー外のユーザーにも届きやすい。
③購買行動に近い位置|特にBtoCや店舗型ビジネスは、認知→興味→購入の流れを作りやすい。
投稿にスパイスを効かせて魅力的に!
それでは、ここからスパイス的思考のお話しです。
ぜひ美味しそうなカレーを想像しながらお読みください。
Instagramの運用は3つのポイントを押さえることがコツ
Instagramの運用ポイント=カレーで例えると・・・
POINT1|魅せる→「盛り付け味付け」見た目と香りで「食べたい!」と思わせる
インスタ:ビジュアルとキャプションで惹きつける
POINT2|つなげる→「香り付け」してスパイスの香りを広げていく
インスタ:ハッシュタグ活用・導線確保で新規ユーザーやファン層へ届ける
POINT3|改善する→オリジナルレシピへのブラッシュアップ
インスタ:インサイトで分析して投稿の最適化
カレー作りもトライアンドエラー。料理本通りに作ってみても自分好みの美味しいレシピは完成しません。少しずつスパイスの匙加減(さじかげん)を調整して、何度でも食べたくなるようなレシピを作り、アカウントに愛着を持つファンを生み出すことがInstagramにも大切なんです!
POINT1|魅せる「盛り付け味付け」
投稿素材を「具材」とすると、キャプションは「味付け」。写真・構図は「盛り付け」に例えられます。
① 写真でおいしさを伝える
カレーは「食べたい!」と思わせる第一印象が勝負。そのためには素材や盛り付け方が重要です。写真自体に人物が入っているのか、物だけなのか。背景は外か、室内か、それとも背景なしなのか。撮影の仕方で印象も変わってきますよね。
人物ありの場合は「表情」「手元」。人物なしの場合でも「アングル」「背景」などのひと工夫で「雰囲気」が伝わります。色味や構図も大事な要素です。
私の経験談ですが、1m四方の大判スカーフをインスタで紹介する企画がありました。でも、正方形のスカーフを真俯瞰で物撮りしただけだと模様が分かって綺麗ではあるけれど、なんだか味気ないんです...。その理由は心理的に、スカーフやアクセサリー、コップやお皿などのアイテムの場合、写真だけだと実際の大きさや使い心地がイメージしにくいことが原因です。
そこで実際にモデルさんに着用してもらい、肩に巻いたり、頭に巻いたり、いろいろな着用シーンで撮影を展開します。撮影時には、購入いただいた後のお客さまを想像しながら、公園など外に出て日常使用をイメージ訴求できるようにアレンジしてみました。商品に「人の手」や「身につけているシーン」を入れるだけで、サイズ感・使用感・リアルさが一気に伝わるようになります。
<ここは注意>
・人が目立ちすぎると、商品やサービスが霞んでしまうこともあります。全体を入れるにしても、顔の鼻から上はトリミングしたり、背景ぼかしなどでモデルさんには"脇役"に徹してもらいましょう。
・服装への配慮も大事です。ブランドイメージとズレていると違和感のきっかけになる危険も。イメージに合ったスタイリングかどうか。ネイルのデザインまで気にしてみましょう。
② キャプションにスパイスをひとさじ
見た目でおいそうと思わせたら、投稿本文にもキャプションや絵文字で「味付け」を加えることが大切です。事実を並べるだけじゃなく、背景や商品企画の想いをひと言添えたり、絵文字でニュアンスを加えたりすることで"人らしさ"が伝わります。
例:「スカーフ新柄、販売開始しました。」
→「スカーフに新柄登場✨イラストレーター〇〇さんに描き起こしていただいた作品を、スカーフに落とし込みました。どの面が出ても綺麗に見えるように、柄のバランスに拘り微調整を繰り返しながら試行錯誤した新柄を、やっとお披露目です!」
<ここは注意>
・長すぎず短すぎない文章が大事です。「1画面で収まる長さ+改行で読みやすく」がおすすめです。
・絵文字の使いすぎも注意です。絵文字は"スパイス"要素なので、入れすぎると味が崩れてしまいます。
・一貫したトーンを意識。世界観を壊さない口調・絵文字選びで統一感を出しましょう。複数スタッフさん管理の場合は使う絵文字を決めておくと良いです。
POINT2|つなげる「香り付け」
おいしいカレーができたら、たくさんの人が食べてくれて、スパイスの香りもどんどん広がりますよね。Instagramの投稿も同じで、その投稿を良いと思っていただけたら、「いいね」「フォロー」「コメント」が徐々に増えます。そこで、アカウント自体の拡散力も大切なポイントになります。拡散力を上げるためには、ハッシュタグやリール、ストーリーズで、投稿の「香り」=「魅力」を新規ユーザーにも届ける必要があります。
食べてもらった人が「おいしかったよ」と口コミするように、フォロワーがシェアや保存をしたくなる仕掛け作りをしていきましょう。
①ハッシュタグの活用
発見される入り口になる基本の部分です。フォローされていなくても、ハッシュタグ検索や「おすすめ」でユーザーが投稿を見つけます。
「#カレー好き」とつければ「カレーに興味がある人」に、「#大阪ランチ」なら「地域+テーマ」に届くので、ハッシュタグは各投稿に挿入することが大事です。
②ストーリーズの活用
ストーリーズには「アンケート機能」があることをご存知ですか?アンケートや質問スタンプをストーリーズで仕掛けると、ユーザーさんが回答してくれる仕組みです。
自分も関わった、という心理になりやすくシェアしてもらいやすくなる傾向があります。
③リールの活用
リールはInstagramのアルゴリズムで優先的に表示されやすいコンテンツとなっています。
簡単な短尺動画に文字を入れたものでもリールに投稿しておくと、フォロワー以外の「発見タブ」やフィードに流れやすい傾向にあります。
④コラボ投稿
これは、ある企業キャラクターを訴求する際に活用しました。
他のキャラクターアカウントと共同投稿することで、両方のフォロワーに同時に表示されるためリーチ数もいつもの倍にすることができます。
⑤フォロー&いいねキャンペーン
こちらも企業キャラクターのグッズをプレゼントするという名目で企画しました。
拡散力という面では1番効果的な施策ではと感じましたが、プレゼント目的の方も多く集まるのでコアなファンを獲得できるかというと、そこはグレーゾーンです。
POINT3|改善する「レシピのブラッシュアップ」
美味しいカレーをある程度お届けできたら、振り返ることも大切です。一度作って終わりじゃなく、スパイスの配合や煮込み時間を変えればもっとおいしくなるかもしれないですよね。Instagramも同じで、インサイト分析で「どの味(投稿)が好評だったか」を見極めることが運用の上で大事なポイントです。
「香りがどこまで広がったか」を確認
- リーチ|投稿がどれだけ新規ユーザーに届いたかを示す指標。
- インプレッション|投稿が表示された回数。
「どんな味付けが気に入ってもらえたか」を確認
- エンゲージメント|いいね、コメント、保存、シェアなど反応の総数。
「おいしそう!と思ってお店まで来た人」を確認
- プロフィールへのアクセス数|投稿からプロフィールに飛んだ人数。
「カレーをお客さまに出すタイミング」を確認
- フォロワーのアクティブ時間|フォロワーが最もオンラインになる時間帯。
反応のよかったスパイスや盛り付け(写真のスタイル、キャプションのトーン)、提供時間を残して、足りない部分を足していき、どんどんクセになる魅力的なスパイスカレーのレシピ=アカウントを作り上げていくことが重要です。私も、投稿時間の変更でリーチ数が伸びた経験があります。
例えばユーザーさんが働き盛りの会社員さんが多い場合、お昼休憩時間の12:00投稿や、帰宅途中の18:00投稿にすると、スマホを開くタイミングと重なって、より多くの方に投稿が届きやすくなることも。この時間に投稿。と決め込まず、柔軟な時間設定で試してみると面白い傾向が見えてくることがあります。
まとめ
今回は私の好きなカレーに例えてご紹介しましたが、
難しく考えがちなSNS運用も、身近なものに例えると心に入ってきやすくなるのではないでしょうか?Instagramは「スパイスを効かせる」=「派手にする」ことではなくて、全体の味の調和が大切です。素材+スパイス的センスでファンを増やすことでアカウントはより良いものになるのだと思っています。
明日の投稿に、ひとつ自分だけの"味"を足してみてはいかがでしょうか。
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